カジノ賃料談合疑惑 記者会見

カジノ賃料談合疑惑 記者会見

カジノ賃料談合疑惑 記者会見

2022年12月26日、大阪市政記者クラブにて。参加者:辰巳孝太郎日本共産党大阪府委員会カジノプロジェクトチーム(PT)責任者、山中智子大阪市会議員、井上ひろし大阪市会議員、長岡ゆりこ大阪市会議員

記者会見 要旨は以下

IRカジノ用地を不当に安くしカジノ業者を優遇している疑惑を10月2日付のしんぶん赤旗日曜版が報じた。大阪市が依頼した4業者のうち3業者で評価額がピタリと一致したものであり、鑑定評価談合が極めて強く疑わるものである。「IRを考慮外」として鑑定を行ったことで、本来の評価額からかけ離れるものとなった。

まず、3者が一致した鑑定結果が出たことについて、大阪市には説明責任がある。評価額が鑑定士によってばらつきがある業界の常識である。ところが、松井一郎大阪市長は3社の鑑定評価額が一致したことに対しては開き直り、当然の疑惑を取り上げた報道を敵視している。

このあり得ない一致を主導したのが大阪市である可能性がある。大阪市は鑑定業者に依頼する2019年8月よりも前の2018年度に価格調査を2業者に依頼し「参考価格」を決定していた。土地価格12万円/㎡、月額賃料435円(利回り4.35%)とし、大阪市は2019年4月24日のコンセプト募集の要綱で提示した。同日の市戦略会議で松井市長は「RFP(提案募集)のときにもう一度土地価格の鑑定をとるのか」と聞き、IR推進局長は「基本的に鑑定の中身については変わるものではない」と答えている。そして松井市長の「ほぼこの価格なのか」との問いには、港湾局長は「そうだ」、IR推進局長は「逆に変わると事業計画に大きく影響するので、できるだけ変えずに」と応じた。結果、松井市長が言う通り、鑑定評価は「この価格」となった。

 次なる問題は、不動産鑑定評価において「IRを考慮外」とした最有効使用を「大規模商業施設」となったことで、不当に賃料が引き下げられたことである。2021年6月29日の「IR区域の液状化対策等について」の市長レクにおいて夢洲の液状化対策の負担について議論された際、港湾局は「賃貸価格については、超高層の商業施設を想定して鑑定したものではなく、イオンモールといった大規模商業施設の想定であり、それ見合いの価格となっており、価格の減価は考えられない」と発言している。12万円/㎡が正常の価格よりも引き下げられたものであるという認識を大阪市側が持っていたということに他ならない。

「国内でIRの実績がない」ので「IRは考慮外」としたという市側の説明も通用しない。不動産鑑定評価基準では「価格形成要因について、専門職業家としての注意を尽くしてもなお対象不動産の価格形成に重大な影響を与える要因が十分に判明しない場合には、原則として他の専門家が行った調査結果等を活用することが必要である」としている。

 そしてそもそも「イオンモール」を作るのであれば、790億円にも及ぶ土地改良費用は必要ない。準工業地域から容積率400%の商業地域への用途変更も行い790億円もの土地改良費用を負担しているのに、「イオンモール見合い」の賃料というのは市民を愚弄した話である。790億円は賃料35年880億円の約9割にあたる。
また松井市長が「鑑定書のなかに(カジノ以外の)ホテルとショッピングモール、イベント会場は入っている。何がおかしい」と12月13日の記者会見で勘違いしていたのも、この鑑定評価が常識外であることを示すものである。

大阪市は不動産評価審議会で認められたと説明しているが、これも通らない。審議会では委員から「適切に増額請求できる準備をしてもらわないといけない。これだけ大きな土地を安い価格で貸しているのかと市民にとって不信感に繋がるかもしれない」との懸念が出され、大阪市は、「常に時価を追い、それに倣って区域認定更新(5年毎)のタイミングで見直し仕組みにすることは大事」(2019年11月13日)と応じている。実際は35年固定で物価変動のみの改定に過ぎない。虚偽説明によって審議会で認可されたものは無効と言わなければならない。

「不正賃料」となればカジノ認定の前提が崩れることになる。区域整備計画の認定を受けるために適合していなければならない要求基準4では、IR区域の土地の使用の権原・IR施設の設置根拠についての妥当性や、収支計画及び資金計画を求めているが、不当な賃料では要求を満たすことはできない。



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